目次
子どもの笑顔に繋げる
ゲシュタルト療法との出会いとワーク体験
最近、ゲシュタルト療法に関わる方とオンラインで交流を持ち、実際にワークも体験しました。こうした経験を通じて、心の深い部分に触れる大切さを再認識しました。
インナーチェンジングセラピーとの違いと心理療法としての特徴
インナーチェンジングセラピーは、交流分析と、ゲシュタルト療法の流れを汲んだ交流分析の心理療法ですが、生粋のゲシュタルト療法は別物です。
異なる心理療法家との交流は世界が広がりますね。
ゲシュタルト療法の創始者フレデリック・パールズ

ゲシュタルト療法の創始者、フレデリック・パールズ(ドイツの精神科医)の詩の話しにもなりました。
ゲシュタルトの祈り
心のすきまを埋めてくれる詩
詩というのは

私のとても好きな詩です。
冷たく聞こえる一文の背景
If not, it can’t be helped.
しかし出会えないのであれば、それも仕方のないことだ。
というのが英語の意訳で違和感が冷たく聞こえるという声があり、ドイツ語訳も置いています。
この詩は、私にとって、とても大切な心のすきまを埋めてくれる言葉です。
ゲシュタルトの祈りに込められた愛と信頼
最初は冷たく感じたかもしれません。ですが、その奥には、愛と信頼、相手を尊重する深い思いが込められています。
私たち人間にとって、【温かい愛と信頼】は、夢だけの話ではなく、実際に心とつながる力です。
この詩にはゲシュタルト療法のあるがままの精神や、フレデリックの奥さんとの関係は、解決不可能だと思っていたのですが、関係に心痛めながらも、絆は最後の最後まで繋がっていたそんな夫婦関係も詩の背景にあるような気がします。
そんな夫婦関係やゲシュタルト療法の事とか関係なく、私の中でいつの間にか好きな詩に変わっていました。
(下の2行は含みません。知ったのは2017年頃です)
ゲシュタルトの祈りの始まり
ワークショップから生まれたことば
ゲシュタルトの祈りは元々、フレデリックがワークショップで自分と相手の区別がつかないほど絡み合ったカップルたちワークをやっていました。
そういう状況の中で冗談めかして書いたのがこのゲシュタルトの祈りです。
これで個別化や、自他の区別、そして自己責任への気付きを促すつもりで、これが人類の普遍だなんて考えないで書いたそうです。
「冷たい詩」と誤解された歴史
そんな詩を冷たいように捉えたアメリカ女性の批判が相次いだり、つまらなくなった関係を深く見つめず関係を断ち切るための方便に使われ、伝えたい事が伝わらなく残念だ、というフレデリックの想いから、補足された最後の2行になります。
自己責任と他者への敬意を学ぶ
この言葉は、フレデリックが、複雑な人間関係の中で、自己と相手の境界に迷った時期に、自然と生まれたものです。
短い言葉の中に、【自己責任】と【他者への敬意】を気づかせてくれる、深いメッセージが込められています。
前文の背景にある、温かい愛情と信頼を物語っています。
期待に応えるのと、理解するのは異なるでしょうし、納得できない事もあるかもしれません。
わたしはわたし。あなたはあなた。
心理カウンセラーとして大切にしていること
私の心理カウンセラーとしての根っこは心のことが広がって、関わった方が、より楽により幸せになって、子どもたちの笑顔に繋がるように。
心と向き合うツールとしてのゲシュタルト療法とゲシュタルトの祈りの深い意味
現代社会で心の声を見失う理由
現代社会の中で、多忙な日々やストレスの多さから、私たちはつい自己の心の声を無視してしまいがちです。
「今ここ」に気づくゲシュタルト療法
そんな時に役立つ心理療法の一つに、「ゲシュタルト療法」があります。
これは、自己の現在の感情や体験に焦点を当て、ありのままを受け入れることで心の安定と成長を促します。
ゲシュタルト療法の創始者、フレデリック・パールズは、「今ここの自分」「自己責任」「対人関係の真理」といった概念を大切にしました。
ゲシュタルトの祈りが教えてくれること
彼の代表的な詩、「ゲシュタルトの祈り」は、多くの人にとって心の支えとなっています。この詩は、「もし出会うことができなければ、それも仕方のないことだ」といった受容の心を示しながらも、内側に愛と信頼を持つことの重要性を教えてくれているように私は感じます。
この詩は、私たちの心にどのようなメッセージを伝えているのでしょう。
「ありのままの自分を受け入れ、他者もそれを尊重しながら関係を築く」ことの尊さ。
現代の人間関係において、「期待」や「コントロール」の思い込みを手放し、温かい相手への信頼を育み、良好な人間関係を築く土台になります。
カウンセリング現場での活かし方とこころのケア
クライアントが「自分の気持ちを伝えるのが苦手」と感じている場合、その人がどのような感情を抱いているのかを丁寧に探り、その感情を認める作業を行います。次に、具体的な表現や行動を通じて、心の深部にある感情と対話し、自己理解を深めていきます。
これはゲシュタルト療法ではないけれど、交流分析とゲシュタルト療法の良いとこどりをした私たちの心理療法の源流に繋がるので同じなんですよね。
このようなアプローチは、ただ思考を整理するだけでなく、感情に寄り添うことによって、心の奥深くにある痛みや葛藤も癒やされていきます。
たとえば、「自分の親や大切な人との関係に傷つき続けている」と感じるとき、その痛みを否定せず、「今の自分の感情として存在させる」ことが、まず必要です。
ここで重要なのは、「自己責任を持つ」のと同時に、「他者への敬意と信頼を持つ」ことです。
フレデリックが書いたゲシュタルトの祈りは、「出会えなくても仕方がない」自分と他者のあり方を静かに認めながらも、「それでも愛と信頼が大切」という心のメッセージを伝えているのでのではないでしょうか。
私たちの心は、子どもの頃に受けたメッセージや親子関係の記憶によって形成されます。
その中には、自分を責めたり、他者をコントロールしたりする思い込みも含まれていることがあります。だからこそ、心の深い部分と向き合うためには、ゲシュタルト療法や感情処理法を用いることが効果的になってきます。
そうですね、例えばですが、子どもの頃から「失敗してはいけない」と教えられてきたとすます。
そうすると、それが過剰なプレッシャーや自己否定に繋がることがあります。
そうした感情や思考の癖に気づき、それを手放すことができれば、自然と子どもたちの笑顔も増えていくでしょう。
子どもの笑顔につながるカウンセリング
その上で、私たち心理カウンセラーの使命は、クライアントが自己の心と優しく関わり、自己理解を深めて、より楽により幸せな人生を歩むお手伝いをすることで、そのために、温かい共感と無条件の肯定をもって接し、クライアントの本当の願いに耳を傾けていきたいと思います。
最後に、ゲシュタルト療法やフレデリック・パールズの詩が示すメッセージは、私たちすべてに共通する普遍の真実です——自分自身と他者を尊重し、ありのままを受け入れることで、心は柔らかく温かくなり、自然と子どもの笑顔も咲き始めると信じています。






コメント