親子関係と学習意欲
親子の関係性は、子供の学習意欲にも大きな影響を与えます。
カウンセリングを受けたあるクライアントさんのケースを通し、その変容のプロセスと効果についてご紹介します。
カウンセリングでの変化
初回のカウンセリング後、2回目のセッションに訪れたクライアントさんは、子供が宿題に取り組む時の接し方に前向きな変化を感じられていました。
カウンセリングを受ける前は、宿題をしているお子さんに「ここはこうでしょ」や、ワーっと、強く言っていたのが、「『こういう風に言ったじゃん。』って抑えれるようになりました。」と柔軟なアプローチ変わり、気付いたことを褒めるようにもなられていました。
そして、この変化が子供の学習意欲にも影響を与え、塾の先生からも、「子供さんの学習意欲が上がった!」との報告があったそうです。
クライアントさんは、この変化を通し「カウンセリングで変われるんだって実感しました。」とお話しされていました。
親御さんがカウンセリングを受け、自身の変容が子供の言動に影響を与えた事例は上げればきりがありません。
家庭は子供の社会
カウンセリングでは、他人を変えることはできません。
という考え方が基本になりますが、子供にとっては家庭が社会です。
親御さんがより楽により幸せになることで、子供の社会は変わっていきます。
その変化が、良い影響を及ぼすのも当然だなと思ってます。
カウンセリングの内容と心の変化
クライエントさんの1回目のカウンセリングセッションは、ワーッと強く言うことや、褒めることとは直接関係のない、「自分の言いたいことを言えるようになりたい。」というお悩みでした。
お子さんの宿題をしている時の接し方とは関係なさそうな悩みですが、なんで親御さん自身の言動に変化が起きて、子供の学習意欲に繋がったのかを、心の仕組みで考えてみます。
宿題を見ている時の心模様
カウンセリングを受けられる前は、何でワーッと強く言われていたのか?
怒っているというより、子供さんができていないことが心配で、その時の親御さんの気持ちは怖い。そんな気持ちがあったのではないかと想像できます。
この怖さを、これまでは抑えることが当たり前で、怖さを抑えると、ワーっと強く指摘する行動につながったりします。
1回目のカウンセリング
1度目のセッションで、自分の言いたいことを言うというのは、クライエントさんにとって、とても怖い事でした。
その根っこにある怖さに気付かれて、受け入れ吐き出す『感情処理』することで、気持ちが楽になります。
楽になったら、ワーっと、強く言いそうですか?
ワーっと強く言わないで、穏やかに伝えれる様にもなりますし、褒めることもできるようになるのです。
この時は、まだ怖いを全部スッキリさせて楽な状態にはなられていません。
それでも本来感じる気持ちを、当たり前に感じれる様になっていく過程で、自分を客観的に見たり、冷静に対応する心の状態が伸びるのです。
その結果、抑えることを考えて、言葉遣いを変えたり、自分の意志で褒める選択肢を選ぶ事ができたのではないかと考えられます。
今後のカウンセリングでこれまで感じない様にしていた怖さを自分で感じてスッキリさせることができるようになられたら、抑えなくても、当たり前の様に自然と柔軟なアプローチで接されるのではないかなと、思います。
親御さんが自己実現(精神的に健康で自身の可能性を十分に発揮することを実現している人~マズロー~)されていく過程で、自分らしさや、ご自身の気持ちや欲求に触れることで、子供の求める接し方にも気付くことができます。
カウンセリングでの変化
こういった変化は、1回目のワークの後に見られる方もいれば、10回以上かかる方もいます。
何で回数に違いがあるの?
それは、同じ様な現状でも、「怖いよー。」って言ったらお母さんが困るから、感じない様にしてる方と、怖がるものなら、相手にされない。それが3歳の頃でしたら、相手にしてもらえなければ生きていけません。
同じ気持ちを触るのにも背景が異なり、気持ちを感じれるようになるハードルも異なってきます。
それぞれのペースで変容が起こります。
クライエントさん、それぞれのペースに合わせたアプローチがクライエントさんにとって最善最速です。
子供の学習意欲と親子関係
親子関係がより良いものになることで、子供の学習意欲や言動にポジティブな影響を与えることが期待できます。
ここまで読んで頂き親子関係をこうしなければって思うのは、きついですよね。
このコラムを読んで、ご自身を責めて欲しいわけではありません。
子供の学習に対して不安を覚えたり、このコラムをここまで読まれている親御さんは、それだけお子さんへの想い、愛情があるじゃないですか。
そんなお父さんお母さんの大切なお子さまが幸せに過ごされる様に。
お父さんお母さんご自身がお幸せになられる様ご支援させて頂ければ幸いです。
お父さんお母さんが幸せだと子供も幸せ
そんな、お父さんお母さんがより楽により幸せになられる姿が、子供の学習意欲や幸せにどのような影響を与えるのか?
そのヒントが、カウンセリングを通じて見つけるきっかけになるかもしれません。
親御さん自身がより楽により幸せに過ごすカウンセリングの効果は、親御さんの成長や幸福感だけでなく、子供さんの笑顔にもつながります。
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