なぜ、5回券・10回券などの回数券を設けていないのですか?
「5回や10回といった回数券はないのですか?」と聞かれることがあります。
AYHカウンセリングルームでは、クライアントさんご自身の自由意思を尊重し、カウンセリングを続けるかどうかを自由に選んでいただきたいという思いから、5回券や10回券といった回数券は設けていません。
この考え方は、心理カウンセリングの倫理規定において、心理カウンセラーに求められる義務の一つである、「クライアントさんの自由意思を尊重すること」に基づいています。
カウンセリングを受けるかどうかは、ご自身の意思で
この事を考えたのは10年以上前で参考にしたアメリカカウンセリング協会(ACA)の倫理綱領(2014年版、A.2.a)で、クライアントさんには、カウンセリングを開始するか、継続するかを選択する自由があることが明示されています。
ただし、回数券を設けること自体が倫理的に禁止されているわけではありません。
実際にアメリカでも、複数回のカウンセリングを前払いできる相談機関があり、その中には未使用分の返金を認めるなど、クライアントさんが継続するかどうかを選べるよう配慮しているところもあります。
大切なのは、回数券があるかないかではなく、クライアントさんの自由意思が尊重されているかどうかです。
継続してほしいという思いと、自由に選んでほしいという思い
私自身は、カウンセリングを通し、今抱えている悩みが楽になるのは勿論、楽になる事により、残りの人生をより楽に、より幸せに過ごされるようにと取り組んでいます。
一度のカウンセリングで気持ちが楽になることもありますし、継続して取り組むことで変化していくこともあります。
そのため、クライアントさんの状況によっては、継続してカウンセリングを受けることをお勧めする場合もあります。
ですが、カウンセリングを続けるのか、一度お休みするのか、やめるのか、また必要になったときに再開するのか。
それは、クライアントさんご自身の意思で決めていただきたいと考えています。
回数券があると、人によっては「まだ残っているから通わなければ」と感じることもあるかもしれません。
私は、そのようなクライアントさんの自由意思を阻害することなく、ご自身が必要だと思ったときにカウンセリングを受けていただきたい。
そのため、当ルームでは回数券を設けず、1回ごとの料金としています。
カウンセリングの中でも大切にしていること
自由意思を尊重することは、カウンセリングを継続するかどうかだけの話ではありません。
私がカウンセリングで用いている交流分析や源流の再決断療法には、クライアントさんとカウンセラーが目標を共有し、合意して進めていく「契約」という考え方があります。
「今の悩みをどうにかしたい」
「もっと気持ちを楽にしたい」
「これからは、こんなふうに生きていきたい」
勿論、何となくしんどいとか何となくでもかまいませんよ。
そうしたクライアントさんご自身の思いや希望を大切にしながら、何を目指していくのかを一緒に考え、カウンセリングを進めていきます。
もちろん、カウンセラーとして専門的な見立てや提案をお伝えすることもあります。
それでも、カウンセリングを進める中で、当初のこうなれたらな。という思いや、気持ちが変わっていくこともあります。
そのようなときにも、クライアントさんと一緒に確認しながら進めていっています。
カウンセリングを受けることも、続けることも、そしてカウンセリングの中でどうなっていきたいのかも。
ご自身の気持ちや考えを大切にしながら、納得してカウンセリングを受けていただきたいと思っています。
心理カウンセリングと倫理について
カウンセリングでは、料金や経営の仕組みも、クライアントさんの利益を大切にするという考え方と無関係ではありません。
私自身、カウンセリングを仕事として続けていくことと、心理職として大切にしたい倫理について、これまでも考えてきました。
その考えを、別の記事でも紹介しています。
カウンセリングの時間を90分に設定している理由についても、大切な理由があります。